若いうちに『去勢手術』や『避妊手術』で痛い思いをさせたくない!
『骨折』などの痛みの強い手術は怖い…。
シニア期に『がん』などの大きな手術は体力的に不安…。
これらの気持ちはワンちゃん・ネコちゃんの保護者なら誰でも感じる感情です。
これは単なる感情論ではなく、『手術』はペットに負担がかかります。
その負担を極力小さくして、手術のメリットを大きくするのが、手術チームの最大の目標です。
アイビーでは『より安全な手術』のために色々な工夫をしています
1. 手術までの流れ
安全な手術を行うために『手術前の準備』が非常に重要です。
手術前
手術日の決定・予約
病気に合わせて手術の打ち合わせをします。
手術日
診察・打ち合わせ
当日朝にご来院ください。
安全のために絶食でお願いします。
入院
術前評価・入院
身体検査・血液検査の結果で麻酔薬を検討します。
「先取り鎮痛」が始まります。
手術
手術を実施
午前の外来が終わり次第、手術を開始します。
手術後は入院室で体調管理をします。
退院
退院し在宅治療へ
手術内容や体調により入院期間が変わります。
術後に抜糸や今後の方針の相談があります。
2. 徹底した痛みの緩和
ワンちゃん・ネコちゃんも『痛い』ことは嫌いです。
手術自体のリスクも高まり、体力の回復や、傷の治りも遅くなります。
『痛み』の軽減には、『痛くなる前に抑える』ことが重要です。
先取り鎮痛
「痛み」が発生してから鎮痛を行うよりも、痛み物質が作られる前から鎮痛を行うことで、効率良く鎮痛できます。つまり「手術後に痛い」状況を防げます。
マルチモーダル鎮痛
痛みには「発生」「伝達」「増幅」「認識」のポイントがあります。
異なるポイントに作用する鎮痛薬を組み合わせることで、鎮痛の効果が高まります。
モルヒネの約100倍と言われるフェンタニルを中心に、徹底的に痛みを抑えます!
痛みのケアについて
アイビーは、動物の痛みに対する積極的なケアを実施しています。
徹底した痛みの緩和をすることで3つのメリットがあります。
1.麻酔中のリスクを軽減
2.手術後のストレスを軽減
3.手術後の回復を促進
3. 安全な手術のための設備
『縫合糸肉芽腫』という言葉をご存知ですか?
手術で使用した『糸』に強い異物反応が起こり、重度の炎症が起こってしまうことがあります。
体内に残すことを前提として開発された手術用の糸でも、体質次第では強い異物反応が起こってしまうのです。
特にダックスフンドでの発生が多いことが知られています。
体内に縫合糸を残さない超音波手術システム「ソノサージ」を導入しています
超音波手術システム『ソノサージ』は超音波の作用で組織を凝固・切開するため体内に不要な縫合糸を残さずに済みます。
『出血の予想される手術』『緊急性の高い手術』などで使用しますが、ご希望の場合は通常の避妊手術などでも使用可能です。
「ソノサージ」のメリット
- 体内に不要な縫合糸を残さず「縫合糸肉芽腫」のリスクを軽減
- 確実な止血・切開を同時に行うため安全性が向上
- さらにスピーディーな手術で麻酔時間を短縮
- 出血しやすい腫瘍摘出など大きな手術で真価を発揮
『ソノサージ』のメリットは上記のように多岐にわたります。
4. 安全な麻酔管理のために
手術そのものが成功しても、本人が元気でないと意味がありません。
本人の安全のために『麻酔管理』のレベルが非常に重要です。
つまり、執刀者、助手だけでなく、麻酔管理の獣医師・看護師も含めて手術チームです!
しかし、ペットは毛量が多く『湯たんぽ』では暖まりません…。
アイビーではヒトの手術と同様に、『温風ユニット』で優しく保温します。
5. 空腹時間の短縮
しかし、長時間の『空腹』は回復の遅延に繋がります。
ヒトもペットも『手術前の液体食』が始まっています。
空腹時間を短縮して、元気に手術を乗り切りましょう!
※手術前に医療用の流動食をご用意いたします
6. 麻酔科獣医師による麻酔管理
手術を受ける子の年齢、病気、体調、体力など様々な要因を考慮して麻酔計画を立てます。
そして、実際の手術中の体調の変化に合わせて柔軟に対応する必要があります。
麻酔管理は多様な薬剤を適切に使い分けるために膨大な知識とトレーニングが必要です。
アイビーではより安全な麻酔管理のために、『麻酔科』の獣医師を特別顧問として招いています。
全スタッフが麻酔管理に関する指導を受け、難易度の高い麻酔に関しては麻酔科の獣医師が直接管理します。
ヒトと同じように、麻酔科の獣医師は手術の安全性を高める職人です。
そして、手術後の痛みを抑えることも得意です。
より安全で、より痛みの少ない手術が始まっています!