わんちゃん、ねこちゃんの寿命が延びるとともに、人間と同じような重い病気も増えてきました。
その中には、輸血の必要となる疾患もあり、『輸血ができれば…』と思うことが増えてきています。
しかし、人間と同じように血液バンクがあるわけではありません。
当院の動物たちもドナーとして活躍していますが、年をとってきたこと、頻繁な供血ができないことから限界を迎えています。
人間と同様に、わんちゃん、ねこちゃん同士の助け合いが重要です。
1頭でも多くの動物たちの命を救うために、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
『うちの子も将来に輸血が必要になるかもしれない!』と助け合いの輪を広げていきましょう。
ぜひ輸血ドナー登録にご協力ください!
うちの子に負担がかからない?
血液を分けていただいた日は、少しダルく感じます。
ダルさを少しでも軽くするために、点滴を行って体調を整えてから退院しますので、体力的な負担はごくわずかであり、ご心配はいらないと思います。
貴重な血液を分けていただくことへの感謝の気持ちから、以下の特典を設けています。
【特典】
登録→次回の診察料が無料
供血→供血時の血液検査が無料
供血→次回の混合ワクチンが無料
どのくらい血液をとるの?
わんちゃんは体重1kgあたり22mlが最大量です。
ねこちゃんは体重1kgあたり15mlが最大量です。
※最大量まで採血することはありません。
血液を分けていただいたあとは、点滴を行って、減少した血液量を補います。
供血後は、少なくとも1ヵ月間は供血をせずにお休みしていただきます。
※1年のうちに何度も供血していただくことはありません。
誰でも登録できるの?
血液を分けていただく子たちにも以下のような条件があります。
条件から多少ずれていても、登録できる子もいます。
遠慮なくご相談ください。
ワンちゃん
年 齢:1~7歳
体 重:5kg以上
予 防:1年以内に混合ワクチンを接種
1年以内に狂犬病予防接種
毎年フィラリア予防を実施
その他:大きな病気の治療中ではない
輸血を受けたことがない
ネコちゃん
年 齢:1~7歳
体 重:4kg以上
予 防:1年以内に混合ワクチンを接種
大きな病気の治療中ではない
輸血を受けたことがない
その他:完全室内飼育
輸血時の実際の流れ
ドナー登録
ドナー登録を希望される方は、当院にご連絡をください。
一度来院していただき、登録前に身体検査をさせていただきます。
ねこちゃんは猫エイズウイルス、猫白血病ウイルスも検査をします。
※ドナー登録のための身体検査は無料です。
※ドナー登録のためのウイルス検査は無料です。
緊急連絡
輸血が必要になった場合、ご連絡をさせていただきます。
ご都合が合えばご協力をお願いいたします。
血液検査
まずは少量の血液を採取し、血液検査で健康状態を把握します。
※血液検査費用は無料です。
クロスマッチ
わんちゃん、ねこちゃんには多数の血液型があります。
血液型の評価をしても相性が合わないこともあるため、血液同士を直接反応させて、相性を評価します。
人間と同じ検査方法です。
※クロスマッチ費用は無料です。
採血(供血)
点滴用の針を設置して、そこから採血を行います。
負担がかからないよう、本人の様子を確認しながらゆっくり採血します。
点滴
採血の後に点滴をします。
これで分けていただいた血液分を補います。
帰宅
体調に問題がなければ帰宅してゆっくり休んでいただきます。
来院していただいてから、帰宅まで通常は1時間程度かかります。