大和市中央林間の動物病院、アイビーペットクリニックです。
当院は腫瘍・がん・皮膚科・眼科に力を入れています。

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狂犬病予防接種

予防医学

Q1.狂犬病予防注射って必要なの?

A.必要です。理由は以下の3つが挙げられます。

 

法律で定められているため。

わんちゃんのご家族には以下の3つが法律によって義務付けられています。

  1. 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をすること
  2. 飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせること
  3. 鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること

*違反した場合、わんちゃんは捕獲されてしまい、飼い主様も20万円以下の罰金を課されます。

 

海外から狂犬病が侵入してしまった場合に、流行しないようにするため。

  • 狂犬病は全ての哺乳類が感染し、発症してしまうとほぼ100%の確率で死亡する怖い感染症です。そして、未だ世界中で発生しています。
  • 狂犬病の国内へ侵入してしまった場合に、特にヒトと密接な関係にあるわんちゃんが感染するかしないかで蔓延のリスクが大きく変わります。
  • 2010年のデータでは、日本全体での接種率は73%と前年よりも低いことが報告されています。

*あくまでも『登録されているわんちゃん』でのデータですから、登録されていないわんちゃんを含めると、実際には40%前後ではないかと言われています。
*神奈川県は接種率79%と高めの水準ですが、この接種率でも97,519頭が未接種であり、流行を防げるレベルではありません。

 

狂犬病に感染したわんちゃんは殺されてしまうため

  • ヒトが狂犬病に感染した場合は、発症前であれば治療法があります。
  • わんちゃんが感染してしまった場合、法律により殺処分されます。狂犬病に感染したわんちゃんを治療することは不可能です。

*狂犬病は、世界中で発症し多数の死者が出ている怖い病気です。わんちゃんだけでなく、ご家族の安全のためにも年1回の接種をしましょうね!

Q2.ちゃんと毎年打ってるから、届け出なくても良いでしょ?

A.いいえ。届出が必要です。

 

  • 狂犬病予防法で定められている飼い主様の義務に「市町村に届け出ること」、「鑑札と済票を装着すること」があります。
    注射をするだけでは法律違反となり20万円以下の罰金を課せられます。
  • 4~8月の間であれば、「相模原市」「座間市」「大和市」にお住まいの方は、市町村への届出を当院で代行できます。

※代行の手数料は無料です。

Q3.案内にいろんな金額が書いてあるけど、いくらかかるの?

A.わんちゃんの状況により以下のように分かれます。

 
病院で接種する場合は役所でのお手続きを代行するかどうかを選べます。
代行を希望される場合は、届出の際にかかる費用をお預かりして飼主様の代わりに役所でのお手続きを行います。
予防接種の費用は、集合注射と変わりません。
 

初めて接種する子犬さん

  • 登録料……¥3,000 ※生涯に1度だけかかる費用です
  • 注射費用…¥3,050
  • 済票代……¥550  ※役所での手続き費用をお預かりします
  • 診察料

 

2回目以降のわんちゃん

  • 注射費用…¥3,050
  • 済票代……¥550  ※役所での手続き費用をお預かりします
  • 診察料

お手続きの代行を希望されない場合は、当院では注射費用と診察料のみとなり、役所でのお手続きの際に済票代(¥550)が必要となります。

Q4.どこで打てばいいの?

A.お近くの動物病院もしくは、集合注射で接種できます。

 

  • 集合注射に参加される場合は、市町村から届くご案内に「場所」と「日時」が記載されています。
  • 動物病院で接種する場合は、身体検査を行い、わんちゃんの体調を確認してから接種いたします。

 

集合注射のメリット

  • 短時間で終わる
  • その場で鑑札と済票を交付される
     

動物病院で接種するメリット

  • 接種前にわんちゃんの体調を診てもらえる
  • 個室での接種となるため、落ち着いた状況で接種できる
  • 地域によっては病院でも市町村への届出を代行してもらえる

 

※当院では大和市、座間市、相模原市にお住まいの方のお手続き代行を承っています。

Q5.冬に打ったばかりだから、春の接種はいらない?

A.年1回接種すれば、季節は関係ありません。

 

  • 厚生労働省では4月から6月を狂犬病予防注射期間としています。
    市町村からお知らせの届くタイミングで接種すると、予防接種を忘れずに済むというメリットがあります。
  • しかし、「年1回の接種が義務」とされているため、1年のうちどの季節に接種しても大丈夫です。
    4~6月以外の時期に予防接種が受けられない、済票の交付が受けられない、というわけではありません。
  • 当院でも狂犬病予防注射自体はいつでも接種できます。
    ただし、市町村への届出を代行できるのは4~8月のみです。

Q6.フィラリア検査と一緒だと負担がかかる?

A.問題ありません。

 

  • フィラリア検査では少量の採血をします。
    この採血は、狂犬病予防注射への影響はありません。
  • もちろん、フィラリア検査と狂犬病予防注射を同時に行う必要性もありません。
    怖がりさんのわんちゃんで精神的な負担が心配、お時間がないからまた次回にする…など、分けて行っても構いません。

Q7.海外みたいに3年に1回でもいいでしょ?

A.国内では1年に1回の接種が必要です。

 
以下の2つの理由から、毎年の接種が必要です。
 

法律で定められているため

Q1.でご説明したように法律違反となり、わんちゃんやご家族が罰せられてしまいます。
 

十分な免疫レベルが維持できないため

  • 数年に1度の接種を推奨している諸外国は、狂犬病が自然界を起点として流行する『森林型』です。
    人間と関わりの少ない野生動物が流行の引き金となるため、わんちゃんへの狂犬病予防注射の必要性が低いとされています。
  • 日本では『都市型』の流行が重要であるため、人間と関わりの強いわんちゃんへの狂犬病予防注射が非常に重要とされています。
    つまり、Q2.で触れたように、高い免疫レベルを維持していないとわんちゃんもご家族も感染のリスクがあります。

Q8.狂犬病清浄国の台湾で狂犬病が発生?

A.2013年7月に狂犬病の発生が確認されました。

 
島国である台湾は、日本と同様に『狂犬病清浄国』とされてきました。
2013年7月に野生動物での狂犬病の発生が確認されたことで、清浄国ではなくなりました。
このことは大変重要な意味を持っています。

  • 島国でも狂犬病が侵入してしまうことがある
  • 野生動物のため、どこまで広がるのか予測できない
  • 野生動物での発生のため、根絶が困難

 

狂犬病はヒトも含め、全ての哺乳類に感染します。
この報告を機会に以下の点を再認識しておきましょう。
・万が一、国内で狂犬病が発生した場合に備えて予防接種を毎年受ける
・海外に行かれる場合には、野生動物に手を出さない
・ペットを海外に連れて行く場合には、現地の動物と接触させない
・海外で動物*に咬まれたらすぐに診察を受ける
  *犬に限らず全ての哺乳類が狂犬病に感染する可能性があります

狂犬病予防注射に関する疑問は解決されたでしょうか?
わんちゃんにとっても、ご家族にとっても重要なお注射です。
疑問点や気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。
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