Category Archives: ネコちゃん関連

猫さんのハイライズシンドローム

猫のハイライズシンドローム(フライングキャットシンドローム)




突然ですが、今回もネコさん関連のクイズです。
【ハイライズシンドローム( high-rise syndrome )】をご存知ですか?
フライングキャットシンドロームとも呼ばれます。

これはネコさんがなぜか高層階から飛び降りてしまうものです。
飛び降りてしまって大けがするのですが、なぜか繰り返すので『症候群』と呼ばれています。

脳脊髄に異常がみつかったという報告もありますが、現時点では明らかな原因は不明なままです。
遠近感が狂ってしまって飛んでしまうとも、テンションが上がってイケル!と飛んでしまうとも言われています。
アイビーの患者様でも13階から飛び降りて亡くなってしまった子がいました。
逆に5年ほど前に8階から飛び降りて、今も元気にしている子もいます。

そうなんです、約46%のネコさんが骨折を伴うものの、生存率は約94%と報告されています。
生存率が高いから大丈夫!と安心してはいけません。
今までは飛んだことがないご家庭でも、ネコさんがアクセスできる窓は開放したままにしないように気をつけましょう!

そして、室内でも家具やカーテンレールの上から飛び降りて前肢を骨折する子は珍しくありません。
高い位置に上り下りする子は、途中に階段状に足場を設けてあげましょうね!

1月19日(日)に開催する【ネコさんと暮らすコツセミナー】では、様々なネコさん雑学をご紹介します。
ぜひお越しください!

ネコさんと暮らすコツセミナーの詳細はこちら

《代表的な関連文献》
2012 Acute intraparenchymal spinal cord injury in a cat due to high-rise syndrome.
2012 Orofacial manifestations of high-rise syndrome in cats: a retrospective study of 84 cases.
2013 Serum feline-specific pancreatic lipase immunoreactivity concentrations and abdominal ultrasonographic findings in cats with trauma resulting from high-rise syndrome.
2004 Feline high-rise syndrome: 119 cases (1998-2001).

※実は、ワンちゃんにもハイライズシンドロームの報告があります。
(・1993 High-rise syndrome in dogs: 81 cases (1985-1991).

獣医師 宮澤 裕

この病気は何でしょう?

突然ですが、問題です!
以下のような特徴をもつ疾患は何でしょうか。

《特徴》
5~10歳のネコさんの約70%がかかっているのに、そのほとんどは発見されていない。
コツを知っていれば、予防も治療もできる。








答えは【関節症】です。

ヒトも加齢とともに関節が痛くなりますが、ネコちゃんの【関節症】は発症が早く、生活への影響もとても大きいのが特徴です。
つまり、『加齢で関節が痛い』というよりも、『関節が痛くてじっとしていることを加齢と勘違い』していることが非常に多いのです。

【関節症】だけでなく、知っていれば得をする健康情報はたくさんあります。
インターネットで情報が得られやすくなった半面、間違いも多い現代。
アイビーでは、飼い主様向けの様々なセミナーを開催しています。

2020年最初のセミナーの《ネコさんと暮らすコツセミナー》は、アイビーで特に人気の高いセミナーです。
ネコさんと暮らす中で、獣医師が実際に行っているコツを大公開します。

普段の生活の中で、ネコさんは痛みや体調の悪さを隠すことは実感されていると思います。
飼い主様が知っていれば『防げる』または『みつけられる』トラブルがたくさんあります。
また、快適な環境づくり、日々のお世話のコツ、『よくある勘違い』もご紹介します。
ぜひご参加ください!

詳細はこちら

獣医師 宮澤 裕

ネコさん健診は12月末まで!

元気そうに見えるワンちゃん・ネコちゃんは、本当に元気ですか?
若い頃の健康状態を数値化できていますか?

大きな病気が見つかってから、命懸けで治療をするのではなく、
病気の”芽”を見つけることが理想です。
体調不良を話せないワンちゃん・ネコちゃんだからこそ、
計画的に健康チェックをしてあげましょう!

秋~冬はネコちゃんの病気が非常に多いことが知られています。
アイビーの【ネコちゃん向け健診セット】は12月末まで実施しています。
ぜひご活用くださいね!

《活用例はこちら》

獣医師 宮澤 裕

世界ランキング1位!

11月24日(日)はネコちゃんの糖尿病セミナーに参加してきました。
講師はイギリスのデイビット・チャーチ先生。
Royal Veterinary College(王立獣医科大学)の教授です。
ちなみにRoyal Veterinary Collegeは、獣医科大学の世界ランキング1位の大学です。

チャーチ先生の講演を聞くために400人を超える獣医師が集まっていました。
獣医学の進歩は非常に早いため、自分の得意分野以外も常に勉強が欠かせません。
今後も各獣医師がセミナー参加のためにお休みをいただく日があります。
早速ですが、12月1日(日)は獣医師が少ないため、お待たせする時間が長くなることが予想されます。
ご理解・ご協力をお願いいたします。

そして!
アイビーではご家族向けのセミナーを積極的に実施しています。
我が子のために、正しい知識を学ぶのは、ワンちゃん・ネコちゃんの飼い主様も同じです。
WEBの曖昧な情報ではなく、新しく・正しい知識を手に入れましょう!

ネコちゃんの腎臓病セミナー2019

次の週末は【ネコちゃんの腎臓病セミナー2019】です。
アイビーで一番の猫派である獣医師・遠洞が担当します。
昨年の【ネコちゃんの腎臓病セミナー】とは内容がかなりバージョンアップしています。
昨年参加された方もぜひお越しください!

獣医師 宮澤 裕

某メーカーが韓国製へ移行!?

ロイヤルカナン製品の一部がフランス製ではなく韓国製に切り替わっています。
最近の日韓情勢を反映してか、『韓国製はどれ?』と聞かれることが増えてきました。

メーカーとしては、韓国工場は最新の設備であり品質に問題はないとしています。
アイビーとしては、医学的に高品質なフードか?が重要であり、社会情勢などについては中立的な立場で考えています。
なので、品質は問題ないと信じて、飼い主様の好みで選べるように複数の選択肢をご提案できるようにしています。

現時点で韓国製の製品は以下の通りです。

韓国製のロイヤルカナンフード

よく見てみると、韓国製へシフトしたものは、普段あまり出番のないフードばかりです。
ということは、不要な心配だったのかもしれませんね。

注意点として、『減量サポート』は2020年に終売となる予定です。
『減量サポート』の代替品は、『満腹感サポート』シリーズです。
韓国製が気になる方も、シリーズ内でフランスまたはカナダ製のフードがあるので、心配はなさそうです。

そして、最近のフードは、名前がやたらと長い!
ワンちゃん・ネコちゃんの寿命が延びるとともに、複数の病気を併発する子が増えています。
複合的な疾患の子に対応するために、複合的な効果を持つフードが増えているんです。
フードマイスターの資格を取得した我々でもちょっと覚えきれない・・・。
我が子のフードに迷ったら、自己流ではなくお気軽にご相談ください。
間違いのないように、一覧表を確認しながら最適なフードをご紹介いたします。

ロイヤルカナンのフードの原産国はメーカーHPで公開されています。
【メーカーによる原産国一覧】

次回の【ごはん通信】は『療法食の恐怖(仮)』を予定しています!
お楽しみに!

獣医師 宮澤 裕