Category Archives: ワンちゃん関連

空いている『冬』にフィラリア予防注射がオススメです!

年が明けるとワンちゃんの【フィラリア予防注射】が始まります。

フィラリア症の予防薬を与え忘れてしまったことはありませんか?
忘れてないけど、なかなか飲んでくれない!という子はいませんか?
約35%の方が『1年を通して確実に投薬できなかった』という報告があります。

【フィラリア予防注射の詳細はこちら】

ワンちゃんには一度の注射で予防効果が1年間続く便利なお注射があります。
(ネコちゃんは毎月の投薬が必要です。)

実は、『確実な予防』『1年間途切れず予防』以外にも、メリットもたくさん。
外来の少ない冬に、1年効く【フィラリア予防注射】を接種すると、混雑する春にフィラリア検査を受ける必要がなくなります。

『強い注射じゃないの?』と聞こえてきそうですが、副作用の発生率は混合ワクチンよりも低いことが知られています。

まだまだ認知度が低い【フィラリア予防注射】。
ニーズが高ければ、この注射に関する勉強会を実施します。
ぜひアンケートにご協力ください。

【アンケートはこちらから】

また、今年は【フィラリア予防注射】がWEB予約できるようになりました。
ご希望の方は体重に合わせて取り置きいたしますので、事前にご予約をお願いいたします。

【フィラリア予防注射のWEB予約】

獣医師 宮澤 裕

某メーカーが韓国製へ移行!?

ロイヤルカナン製品の一部がフランス製ではなく韓国製に切り替わっています。
最近の日韓情勢を反映してか、『韓国製はどれ?』と聞かれることが増えてきました。

メーカーとしては、韓国工場は最新の設備であり品質に問題はないとしています。
アイビーとしては、医学的に高品質なフードか?が重要であり、社会情勢などについては中立的な立場で考えています。
なので、品質は問題ないと信じて、飼い主様の好みで選べるように複数の選択肢をご提案できるようにしています。

現時点で韓国製の製品は以下の通りです。

韓国製のロイヤルカナンフード

よく見てみると、韓国製へシフトしたものは、普段あまり出番のないフードばかりです。
ということは、不要な心配だったのかもしれませんね。

注意点として、『減量サポート』は2020年に終売となる予定です。
『減量サポート』の代替品は、『満腹感サポート』シリーズです。
韓国製が気になる方も、シリーズ内でフランスまたはカナダ製のフードがあるので、心配はなさそうです。

そして、最近のフードは、名前がやたらと長い!
ワンちゃん・ネコちゃんの寿命が延びるとともに、複数の病気を併発する子が増えています。
複合的な疾患の子に対応するために、複合的な効果を持つフードが増えているんです。
フードマイスターの資格を取得した我々でもちょっと覚えきれない・・・。
我が子のフードに迷ったら、自己流ではなくお気軽にご相談ください。
間違いのないように、一覧表を確認しながら最適なフードをご紹介いたします。

ロイヤルカナンのフードの原産国はメーカーHPで公開されています。
【メーカーによる原産国一覧】

次回の【ごはん通信】は『療法食の恐怖(仮)』を予定しています!
お楽しみに!

獣医師 宮澤 裕

クッシングの治療薬が復活!

クッシングの治療薬が復活

先日、『クッシング症候群の治療薬が国内で流通していない!』というご案内をしました。
現在は、すべてのサイズの『アドレスタン』の国内流通が再開しています。
お薬の費用が安くなり安心しました。
が、まだ流通が不十分なため、油断はできません。

そもそもクッシング症候群とは、副腎ホルモンが体内で過剰に分泌されることが問題です。
しかし、副腎の疾患ではなく、副腎に指令を出している脳の一部(下垂体)が黒幕なのです。

そして、『アドレスタン』は、『副腎ホルモンを低下させる』お薬です。
黒幕である下垂体が治る薬ではありません。
生涯、お薬を続けて過剰な副腎ホルモンから我が子を守るしかないのです。

国内の 『アドレスタン』 が途切れて【クッシング症候群】に苦しめられるのは避けたい。
海外の同一薬剤で治療費が高騰するのも避けたい。
そうだ!個人輸入しよう!・・・という発想に至る方もおられるかもしれません。

個人輸入は本当に危険なのでやめましょう。
獣医師が海外の医薬品ディーラーと契約を交わして手に入れる『海外の正規の医薬品』と
一般の方がWEBで入手する『海外薬の個人輸入品』は全く別物です。
『成分が安全かどうか』『ちゃんと効くか』が証明されておらず、ヒトでも健康被害が問題となっています。
もちろん 『ジェネリック』とも違うので、気軽に手を出してはいけません。

そもそも、『(WEBも含め)個人輸入業者からお薬を買う』という流れは法律で禁止されています。
厚生労働省HP

それでもWEB社会だけに、個人輸入し自己判断で使用されていることがあるようです。
ご自身の薬ならまだしも、ワンちゃん・ネコちゃんへ自己判断で診断・治療を行うのはとても危険です。
今後はWEB購入での自己判断での使用も規制が強まるようです。
新聞記事はこちら

『薬』は使い方次第では『毒』にもなりかねません。
私達は6年間の専門教育を受け、国家試験を合格して獣医師となります。
それでもすべての獣医師が同じ水準ではありません。
卒業後にどのような環境でどのような訓練を受けたかで、獣医師のスキルが決まります。
各獣医師の特性の違いは、ワンちゃん・ネコちゃんの飼い主様であれば、実感されていると思います。
普段の体調だけでなく、『薬』についても、信頼できると感じる獣医師にご相談くださいね。

ちなみに、【クッシング症候群】を完治させる治療法はまたの機会にご紹介しますね。

獣医師 宮澤 裕

豚コレラから学ぶ

豚コレラとペットの関係

『豚コレラ』というウイルス感染症が国内の養豚業界で流行しています。
※『豚コレラ』と『アフリカ豚コレラ』は別の病気です。

ヒトの食べる食肉になるため、豚コレラワクチンを打たずに感染した豚を殺処分することで流行を止めようとしたものの、収拾がつかずどんどん広がっています。

豚コレラウイルスは、豚とイノシシの体内で増殖するため、感染した動物だけ殺処分にすれば何とかなるはずですが…なぜ感染が拡大しているのでしょうか。

豚とイノシシ以外の野生動物の体内では豚コレラは増殖しません。
しかし、野生動物がウイルスを『運ぶ』役割を果たしているために、感染が拡大しています。
産業動物の獣医師はとても苦労しているようです。
 豚コレラについては農林水産省のHPをご参照ください

私たち小動物臨床の獣医師としては、今回のトラブルは他人ごとではありません。
日本のワンちゃん・ネコちゃんのワクチン接種率は先進国の中で最も低いことがわかっています。

《狂犬病について考える》

仮に、『狂犬病』が国内に入ってきた場合に、豚コレラと同じように広く拡大します。
豚コレラも日本では2007年から発生のない『清浄国』でした。
しかし2018年から国内での発生が確認され、たった1年で爆発的に拡大しています。

ちなみに『狂犬病』はすべての哺乳類に感染し、急激に命を奪う恐ろしい感染症です。

豚コレラの感染がさらに拡大すると・・・豚肉の価格が高騰していきます。
狂犬病が日本に入ってくると・・・動物だけでなくヒトも含めたあらゆる哺乳類が大量に死んでしまいます。
そもそも、狂犬病に感染した動物は殺処分となります。
ワンちゃん・ネコちゃんと暮らす私たちにとって、狂犬病は『今』は日本にないだけで豚コレラよりも怖い感染症なんです。

《混合ワクチンについて考える》

さらに、混合ワクチンで予防している感染症は、すでに国内に蔓延しています。
日本はワクチン接種率が低いため『集団免疫』は期待できません。
『我が子を守る』という目的で、毎年確実にワクチンを打ちましょう。

ワクチン接種が望ましくないワンちゃん・ネコちゃんは、ワクチン検査で免疫力を高く維持できていることを確認しましょう。
 ※ワクチン検査についてはこちら

豚肉の価格も心配ですが、我が子のワクチンも重要ですよ!

獣医師 宮澤 裕

トリミングはじまりました!

トリミングサービスが始まりました

皮膚科を得意とするアイビーペットクリニックは、次のステージに進みました!

以前から、『トリミングをしてほしい』というご要望はとても多かったのですが、 凄腕のトリマーさんを獲得したため、皮膚科治療の選択肢が増えました!

プロが薬用シャンプーをすることで、ご自宅でのシャンプーよりも効果が期待できます。
また、健康面に問題があり、一般的なサロンで断られてしまった方も安心してシャンプーやカットを受けることができます。

しかし、受け入れ可能な患者様に限りがあるため、現時点では『アイビーの患者様』の中でも以下の患者様に制限させていただいています。

【トリミング可能な患者様】
1.皮膚科治療の一環として必要な方
2.健康上の問題で、一般的なトリミングサロンでは断られてしまう方

興味のある方は、お気軽にお問い合わせください!

獣医師 宮澤 裕