Category Archives: ワンちゃん関連

アドレスタンの流通が止まっています!

実は、かなり前から『アドレスタン』という薬が国内でほとんど流通していません。
これは【クッシング症候群】の子は生涯にわたって服用する非常に重要な薬です。

アイビーでは途切れることなくご用意できていましたが、ついに『5mgサイズ』のみ完全にストップしてしまいました。
同成分の海外薬を用意してあるため、服用中の子の治療がストップすることはありません。
しかし、国内流通の『アドレスタン』よりも価格が高くなってしまうことをご了承ください。

また、動物保険のアニコムさんでは、『海外薬』は保険対象外となるようです。
つまり、いつもより高価な薬を自己負担で使用することになります。
他の保険会社さんも同様のルールの可能性があります。
『アドレスタン5mg』を服用中の方は、ご自身の加入されている保険会社への問い合わせをお願いいたします。

なにより、非常に一般的な【クッシング症候群】について、もっと知っていただく必要性を感じています。
診断されていないだけで、たくさんの【クッシング症候群】のワンちゃん、または【クッシング予備軍】のワンちゃんがいるはずです。

本人はだるくてしんどい病気なのに、「病気の影響で元気に見えてしまう」という特徴があります。
飼い主様向けの書籍や、webの記事に病気の概要は書いてありますが、【クッシング症候群】と診断された方が読むには正しい記載だと思います。

診断がつくまでは誰もが「我が子は元気!」と勘違いする病気です。
『がん』を専門とする獣医師として、【クッシング症候群】は非常にやっかいで、いつも困らされる病気です。
そこで、次回から【クッシング症候群】について、連載予定です!
(書きたいことはたくさんあるのですが…頑張ります!)

獣医師 宮澤 裕

雨の日でもできる室内遊び

みなさんこんにちは。今回は看護師の笹原が担当します。

最近は雨の日が多いですね。

雨の日が続くとお散歩にいけないわんちゃんたちはストレスが溜まってしまいます。

そんなストレスを少しでも解消してあげるために、簡単にできる室内遊びをご紹介します。

《ボール投げ》

ボールだけでなく、ぬいぐるみでもなんでもOKです。「とってきてね」と言い、おもちゃを投げます。

持ってこれたら褒めてご褒美をあげましょう。

定番の遊びですが、十分な運動量が確保できるのでおすすめです。

《おもちゃの引っ張り合い》

ただ引っ張り合いをするのではなく、生きているように動かしたり、変化をつけることでより楽しめます。

唸ったりヒートアップしてきたときは「だして」「ちょうだい」などのコマンドを出して、一度落ち着かせましょう。

子犬さんは乳歯が折れてしまうことがあるので、手加減してくださいね!

《嗅覚を使ったゲーム》

手の中にお菓子を隠して、どちらの手にお菓子が入っているか当てるゲームや、箱の中にお菓子を隠して探す宝探しゲームなど、知的な遊びはわんちゃんの満足度も高くなります。

特に、体力の落ちたシニアわんちゃんにとって、頭を使うゲームはとても良い遊び方です。

【宝探しゲームのやり方】

A.見た目が似ている箱をいくつか用意し、一つにご褒美を入れておきます。

B.箱を犬の前に並べ「サーチ」、「探せ」、「ゴー」など決めたコマンドをいい、ご褒美の入った箱を探させます。

C.見つけることができれば、ご褒美をあげたくさん褒めてあげましょう。

段々とレベルアップしていき、部屋に箱を隠したりすれば飽きずに楽しめます。

ただし、お家で遊ぶときは滑り止め対策をしっかり行い、誤飲にも気を付けましょう。

お散歩に行けない日も、フードやおもちゃを上手に使用して、愛犬とのコミュニケーションを図りましょう!

アイビー専属トレーナーも、知育玩具をうまく使ってわんちゃんの頭を活性化しつつ、各種のトレーニングをしています!

流通が再開しました!(ダスクイン・歯ブラシ)

新型コロナの関係で、多くの製品の流通が不安定になっています。
一部の動物病院では、5種混合ワクチンですら入手困難となっているようです。

一方、先日ご案内した関節保護系サプリで最強の『ダスクイン』は通常流通に復帰しました。
また、しばらく流通が止まっていた『3本入り歯ブラシ』も通常流通になっています。
小型犬さんやネコさんでは、この歯ブラシ以外では綺麗に磨けないので、流通が再開してホッとしています。

フードも缶詰めやパウチなどのウェットフードの流通が非常に停滞していますが、徐々に流通が再開しているだけでなく、病気ごとに代替フードも存在します。
適切な食事選びは病気と付き合ううえで非常に重要です。
アイビーには多数のフードマイスター&フードアドバイザーがおります。
お困りの方はお気軽にご相談ください!

一方、糖尿病の子が使うインスリン、クッシング症候群の治療薬、腎臓病の子の内服は、それぞれ一部の製品またはサイズが期限不明の流通停止となっています。

《流通の止まっている薬剤》
・プロジンク…インスリン製剤
・アドレスタン5…クッシング治療薬
・セミントラ…蛋白尿の治療薬

アイビーではそれぞれの代替薬で治療の継続ができていますが、今後もコロナ禍の影響で治療薬の変更が余儀なくされることがあると思います。
状況に応じて最新情報をお届けしてまいります。

獣医師 宮澤 裕

炭酸泉と薬浴、再開しました!

こんにちは、今回は看護師の北島が担当いたします。

アイビーペットクリニックでの、炭酸泉と薬浴が再開しました!

現在、トリマー不在のため、トリミングサービスは休止中ですが、炭酸泉と薬浴は皮膚治療の一貫として看護師が引き続き行っております!

部分カットにつきましては、診察時に要相談になります!

猫ちゃんのトリミングは現在行っておりません(治療目的の部分カットは除く)

炭酸泉コース、薬浴の詳細はスタッフまで!!

★初めて炭酸泉、薬浴をご利用される方は、体調の把握や適切なシャンプー剤の選定のために診察が必要です。

獣医師の判断のもと、炭酸泉や薬浴の適否を判断し、看護師が体調を見ながら実施します。ご希望の方はお気軽にご連絡ください!

炭酸泉、薬浴は木曜日以外で実施しています。

ご希望日をお電話にてご連絡ください。

これから気温があがり、皮膚病の悪化しやすい季節になります。

皮膚でお悩みがありましたら、まずは診察へ!お気軽にご相談下さい!

以前から通われていた方々も、是非またお越しください!お待ちしております!

トイ犬種のご家族に知っていただきたい病気

こんにちは!獣医師の五十嵐です。

今回は、よくあるのに意外と見落とされているわんちゃんの病気をご紹介します。

皆さんのおうちの子は手をしきりに舐めていたり、耳の後ろや首を引っ掻いたりしていることはありませんか?
これからの季節は、皮膚や耳が痒くなって引っ掻く子が増えてきます。

しかし、皮膚や耳がなんともないのにこのような症状がある場合、それは『脊髄空洞症』かもしれません。

よくみられる犬種は、キャバリア、チワワ、ポメラニアンなどのトイ犬種です。
この子たちは、頭が丸くてかわいらしい子が多く、それ故、後頭骨や頸椎付近の奇形が多く発生します。
そうすると、脳脊髄液の流れが悪くなってしまい、脊髄に空洞ができると考えられています。

これは、人間にも存在する病気で、日本では難病指定されています。
患者さんたちは、首から手先にかけて針で刺されたような激痛が走ったり、虫が這っているような感覚がしたりするそうです。

わんちゃんたちはお話しできませんが、おそらく同じような異常感覚に襲われて首を引っかいたり、手を舐めたりしているのではないかと思います。

わんちゃんの脊髄空洞症のほとんどは、人間が自分たちにとって可愛くなるように品種改良していったために、起こる頻度が増えてしまった病気の一つです。
このような病気があると知っていただくだけで、毎日痛い思いをしているわんちゃんたちを救うことができるかもしれません。

もしご自身が飼育していなくても、周りにトイ犬種を飼育しているお知り合いがいたら、ぜひ教えてあげてくださいね。