アドレスタンの流通が止まっています!

実は、かなり前から『アドレスタン』という薬が国内でほとんど流通していません。
これは【クッシング症候群】の子は生涯にわたって服用する非常に重要な薬です。

アイビーでは途切れることなくご用意できていましたが、ついに『5mgサイズ』のみ完全にストップしてしまいました。
同成分の海外薬を用意してあるため、服用中の子の治療がストップすることはありません。
しかし、国内流通の『アドレスタン』よりも価格が高くなってしまうことをご了承ください。

また、動物保険のアニコムさんでは、『海外薬』は保険対象外となるようです。
つまり、いつもより高価な薬を自己負担で使用することになります。
他の保険会社さんも同様のルールの可能性があります。
『アドレスタン5mg』を服用中の方は、ご自身の加入されている保険会社への問い合わせをお願いいたします。

なにより、非常に一般的な【クッシング症候群】について、もっと知っていただく必要性を感じています。
診断されていないだけで、たくさんの【クッシング症候群】のワンちゃん、または【クッシング予備軍】のワンちゃんがいるはずです。

本人はだるくてしんどい病気なのに、「病気の影響で元気に見えてしまう」という特徴があります。
飼い主様向けの書籍や、webの記事に病気の概要は書いてありますが、【クッシング症候群】と診断された方が読むには正しい記載だと思います。

診断がつくまでは誰もが「我が子は元気!」と勘違いする病気です。
『がん』を専門とする獣医師として、【クッシング症候群】は非常にやっかいで、いつも困らされる病気です。
そこで、次回から【クッシング症候群】について、連載予定です!
(書きたいことはたくさんあるのですが…頑張ります!)

獣医師 宮澤 裕