Category Archives: ネコちゃん関連

高脂血症の治療薬がなくなる!?

高脂血症の内服がなくなる!?

ヒトと同様に、ワンちゃん・ネコちゃんにも中性脂肪やコレステロールが上がってしまう【高脂血症】があります。
血液中の脂質が過剰に上がってしまうと様々なトラブルが続発するため、注意が必要です。

特に注意が必要な疾患として、【膵炎】があげられます。
膵炎は『腹痛』『嘔吐』『下痢』が主体であり、死亡率も非常に高い怖い疾患です。

さて、ワンちゃん・ネコちゃんの【高脂血症】でよく使う『リポクリン』という薬剤の製造が終了となりました。
ヒトの【高脂血症】でより良いお薬が開発されたため、リポクリンが中止になったようです。

ワンちゃんはリポクリンの代替薬があるため、ご心配は不要です。

ネコちゃんはリポクリンの代替薬がありません…。
今後は、ダイエット・内服・サプリなどで体質改善をしていくしかありません。

【高脂血症】は【脂質代謝異常症】へと病名も変わりましたが、名前の示す通り『脂質をうまく代謝できない』状況です。
つまり、体質を改善していくしかないということになります。
ヒトと同様に、生活や食事を工夫していく必要があり、そのためには保護者の知識と継続力が必要です。

ヒトとペットの高脂血症の比較

昔は、ワンちゃん・ネコちゃんの【高脂血症】は話題にすらあがりませんでした。
長生きできる子が増えてきたからこその『生活習慣病』です。
使える内服がなくなる今こそ、我が子のために本気を出しましょう!

獣医師 宮澤 裕

マイクロチップ助成金を活用しましょう!

災害大国の日本。
あちこちでたくさんの災害が起こっています。
先日の台風19号では神奈川でも河川の氾濫や、大規模な停電が起こりましたね。
災害のたびに、備えの重要さを思い知らされます。

また、ペットの安全確保の一つとして、マイクロチップも非常に重要です。
万が一、はぐれてしまったときに再会できるのか…運命が決まります。

《販売前》のワンちゃん・ネコちゃんのマイクロチップ装着が義務化されましたが、すでに《飼育されている》ワンちゃん・ネコちゃんは現時点では『努力義務』とされています。
つまり、我が子にマイクロチップをつけるかどうかは保護者の認識次第です。

神奈川県は今年もワンちゃんに限って《助成金2,500円》が支給されます。
来年も助成金が支給されるかは未定のようです。
今のうちにマイクロチップを設置してしまいましょう!

※川崎市、相模原市、横須賀市、横浜市は各市で助成金があるため、神奈川県からの助成金は支給されません

また、webで『神奈川犬民カード』を作れるサービスもあります。
神奈川県と企業のコラボ企画とのことです。
あくまでもweb上のものであり、残念ながら身分証明はできないようです。
 ※神奈川犬民カードの詳細はこちら

マイクロチップを肩口に埋め込む際には、局所麻酔をかけるので痛みの心配はありません。
マイクロチップの詳細はアイビーHPでもご紹介しています。
悩まれている方はお気軽にご相談ください。
 ※マイクロチップについて

獣医師 宮澤 裕

便利グッズの紹介

こんにちは!獣医師の五十嵐です。

突然ですが、皆さんのお家のワンちゃん・ネコちゃんは薬を飲むのが得意ですか?
私は子供の頃は薬が嫌いで、毎回オブラートやゼリーを使わないと飲めませんでした。
ワンちゃん・ネコちゃんにも、私と同じように薬が大嫌いな子がいるのではないでしょうか?

本日は薬を飲んでいるワンちゃん・ネコちゃんのご家族向けに便利グッズを紹介しようと思います。

◎まずは投薬用オヤツ!
<錠剤向け>
・ピルポケット(犬用・猫用)
・投薬トリーツ(犬用)

<粉薬向け>
・おくすりちょーだい(犬・猫用)
・ビオナチュレ(猫用)

◎オヤツではダメな場合の投薬グッズ
・注射器のシリンジポンプ
粉薬を水に溶いて注射器で直接口に入れてあげます。(お手持ちのスポイトなどでもOKです)
・カプセル
ヒトの薬局で販売しています。薬の量に合わせてサイズを選びましょう。
薬の量が多い場合は2回に分けてあげてください。
カプセルは大きい様に見えて、意外とネコちゃんでも飲めます!
薬の味が嫌で、泡で出してしまう子などは、ぜひ試してみてください。
カプセルが喉に貼り付いてしまうため、カプセルを水で濡らしてから飲ませてあげるのがコツです。

◎番外編
薬の保管に役立つグッズです。
・珪藻土スティック
薬と珪藻土スティックをジップロックなどで一緒に保管します。
驚くほど湿気を防いでくれます。 
とくに粉薬は保管場所によっては湿気やすいのでオススメです。
ホームセンターや100円ショップなどで手に入ります。

今回はお薬関連の情報でしたが、今後もお役立ち情報があれば随時アップしていきますね!

意外と知らない健康の小ネタ(2)

ノミ・マダニ関連のマメ知識

前回は『一斉風靡したフロントラインが廃れた理由』などをご紹介しました。
 ※詳細は前回の記事をご参照ください
今回は、生活に直結するノミ・マダニ関連の勘違いをご紹介します。

《ノミ・マダニの季節は夏?》

↓のグラフでわかるように、”今”が最もマダニの多い季節なんです。
最も暑い季節は、屋外で生活するマダニもしんどいのかもしれませんね。

しかも将来のある『幼ダニ』のピークです。
この時期にマダニをご自宅に持ち帰らないように注意が必要です!

マダニの生活環

《住宅街にはいない?》

当然、住宅街にもノミ・マダニがいます。
先日、アイビーの目の前の道路にタヌキさんがいました。
近くのゴルフ場で大繁殖しているそうです。
タヌキ、ハクビシンなどの野生動物、または外猫さんがノミ・マダニを運んでいるんです。

アイビー前でみつけたタヌキ

実は日本のマダニ分布を調べた文献もあるんです。
四季があり、地域によって気候が異なる日本は、諸外国に比べてマダニにも多様性があるようです。
その結果、農村を好むマダニだけでなく、市街地を好むマダニもいるそうです。
マダニにも個性があって可愛いような気がしてきます。

※参考文献:Ixodid tick species recovered from domestic dogs in Japan.

今回は、ノミ・マダニのトピックスの2回目でした。
また、誤解の多い内容や、身近な内容をご紹介していきます。
トピックスのご希望があれば、ぜひ教えてください!

獣医師 宮澤 裕

【オヤツ情報局】ネコさんの歯石対策オヤツ!?

ハミガキオヤツのご紹介

今回の【オヤツ情報局】はネコさんの歯石対策のオヤツのご紹介です。

我が家の末っ子『のいちゃん』は、缶詰やオヤツが嫌いな変わった子です。
甘え方も下手で、手のひらが見えると遠くからでもやってきて、
おでこをゴリゴリ!と擦りつけて転んでしまいます。

そんな『のいちゃん』が珍しく食べたオヤツが《グリニーズの歯みがきスナック》です。
いろいろな味があるのも親としては嬉しいですね。
アイビーの診察室にも置いているので、ぜひ試食してみてください!

グリニーズ猫用スナック

9月~12月は『ネコさんの健診キャンペーン』の時期ということもあって、
検査を受けた方に《グリルフィッシュ味》を1袋プレゼントします!
先着50ネコ様なので、お早めに!
美味しく歯石ケアをしてあげましょうね。

『ネコさんの健診キャンペーン』 の詳細はこちら!

※VOHCマークのオヤツであっても、あくまでもハミガキの『補助』です。
 しっかりハミガキしましょうね!

『ハミガキ』vs『ハミガキオヤツ』の効果の違いは、
こちらをご参照ください!

獣医師 宮澤 裕