Category Archives: 病気のご案内

ペットの新型コロナ陽性率!

新型コロナウイルスにさらなる新型が出たようですね。
国内でもオミクロン型の感染者が確認されたようです。

インフルエンザもそうですが、そもそも感染症はどんどん変異して当たり前です。
つまり、自分の身を守るには、基本である『手洗い・うがい・マスク・3密防止』が重要ですね。

今回は、”ペット”の新型コロナウイルスの陽性率をご紹介します。
私の母校である東京農工大学で感染症の研究をされている水谷教授による報告です。

上の表は、流行初期の各国の犬猫での陽性率です。
ポイントは、飼育者の感染の有無を制限せず大規模に行った調査という点です。
これからわかることは以下の2点です。
 ・一般社会での犬猫の感染率は低い
 ・ヒトの感染者が増えると、犬猫の感染率も上がる
  ※イギリスの4~7月と10~12月の変化から

次に、『飼育者が新型コロナ陽性』の犬猫に絞った集計です。
これからわかるのは以下の3点です。
・感染者のいる家庭のペットは感染しやすい
・犬よりも猫の方が感染しやすい
・感染してもほとんどのペットは症状が出ない

そうなると気になるのは、『ペット経由でヒトに感染するのでは?』という点だと思います。
現時点では、水谷教授の報告でも、世界獣医師会の報告でも、『ペットからヒトへの感染』は報告されていません。

結局、ご自身・ご家族・ペットを感染症から守るのは、一人一人の基本的な衛生対策に尽きるようです。

引き続き、アイビーでは空間の洗浄や、強力な換気で安全確保を行っていきます。
特に待合室は、広い空間で呼気が希釈されるだけでなく、
吹き抜けを含めた広い空間の空気が14分50秒で入れ替わる最新の換気システムを搭載しています。

窓やドアを開放することによる、ペットの緊張や脱走のリスクはありません。
ただ、換気が強力すぎてエアコンが効きにくい時間帯があるかもしれません。
ご理解・ご協力いただけると幸いです。
また、ご来院の際は極力お1人でお越しいただくなどのご協力もお願いいたします!

皆様もご自身の健康に配慮しつつ、充実したペットライフをお過ごしください!

獣医師 宮澤 裕

関節症の発見のコツは『お昼寝』!?

シニア世代のワンちゃん・ネコちゃんの多くが【関節症】を患っている…
と聞いたことはあっても、『我が子は大丈夫』と思っていませんか?

散歩でちゃんと歩ているし・・・
キャットタワーに登れるし・・・

実は、運動時に『びっこ』が出たらかなりの重症なんです。
そして【関節症】の早期発見は、どんな検査よりもご家族の観察眼が大切であることが知られています。

そのポイントは、ワンちゃんもネコちゃんも『睡眠時間』でした。
【関節症】の有無と関係なく一日の睡眠時間はほぼ同じです。
【関節症】があると夜間に痛みを感じ、睡眠が中断されてしまいます。
夜間の睡眠時間が不足する分、お昼寝が増えるんです。

『うちの子、シニアになったけど気持ちよくお昼寝しているわ』
『夜にちょこちょこ起きるのはシニアになったから』

こんな勘違いがとても多いです。

私達も、興奮時や運動時には痛みや痒みを忘れ、
体がリラックスモードになると、痛みや痒みを強く自覚します。

我が子が『昼に寝て、夜に起きる』のは【関節症】のSOSです。
そして【関節症】は大きく改善可能です。

当てはまる子はお気軽にご相談ください!
また、先着50名様の関節ケアのキャンペーンもご活用くださいね!

《元気な関節コツコツ作ろうキャンペーンはこちら》

獣医師 宮澤 裕

《参考文献》クリックで文献へ
Initial evaluation of nighttime restlessness in a naturally occurring canine model of osteoarthritis pain

日本最強の猫派獣医師?猫の腎臓病のWEBセミナー

11月22日(月)の13:00~14:30にネコさんの腎臓病に関するWEBセミナーが開催されます。
講師は『石田卓夫先生』です。

もしかしたら皆さんはご存じないかもしれませんが、
世界中の獣医師で知らない者はいないというレベルの超有名人です。

ちょっと話がそれますが、アイビーは『ネコに優しい』設備や取り組みが、
国際猫医学会(ISFM)に認定された《シルバークラスのキャットフレンドリークリニック》です。
その国際猫医学会(ISFM)の日本支部である日本ねこ医学会(JSFM)の会長が石田卓夫先生です。

つまり、日本で最強のネコ派 獣医師といえます。

そしてネコさんにとって最大の恐怖であるFIPという病気の研究では、
石田先生が世界最高の権威です。
むむむ、研究面でもネコ派で最強。

さらに、私の所属する『日本獣医がん学会』の会長でもあり、
がんの世界でも最高位の獣医師。
私にとって、多方面にわたってまさに目の上のタンコブ。
いや、目標とすべき素晴らしい獣医師です。

その石田先生がネコさんの腎臓病についてわかりやすく解説してくれる予定です。
オンタイムで見れない方も、11月26日までに申し込んでおくと、
11月29日まで見逃し配信が視聴できるようです。

《セミナーの申し込みはこちら》

私も一般の方のふりをして申し込んでおきました!
最新の知見も紹介されるのではないかと楽しみにしています。
皆さん、お楽しみに!

獣医師 宮澤 裕

認知症について

みなさん、こんにちは!
獣医師の五十嵐です。

毎回、私が担当するときは、よく遭遇する神経疾患を取り上げています。
今回は、認知症についてです。

動物も寿命が延びてきて、人の認知症と同じような症状がみられることが増えてきました。
ただし、おしゃべりができないため、正直なところ、人よりも早期発見が難しいです。
以下のような症状があり、原因になりそうなほかの病気がなければ、認知症かもしれません。
早めにサプリメントや認知症用のフードの開始を検討しましょう。
進行してから開始するよりも効果的です!

初期に見られる症状・・・
・ご家族のお出迎えをしなくなる
・おもちゃに興味を示さなくなる
・怒りっぽくなる/穏やかになる
・お手やお座りが出来なくなる
など

進行してくると・・・
・昼夜逆転して夜鳴きをする
・同じ場所でぐるぐる回る
・家の中で狭い所に入り込んでしまい迷子になる
・何かをするたびに咬みついてくる
・寝たきり
など

高齢のワンちゃんネコちゃんがご家族にいる場合は、このような症状が無いか確認してみましょう。

「秋の植物に注意!ワンちゃん編」

こんにちは、今回は看護師の北島が担当します。
「秋の植物に注意!ワンちゃん編」についてご紹介させていただきます!
秋になり涼しく快適な気温になりましたね!
公園などに外出する頻度も多くなるのではないでしょうか?
以前、私の親戚のワンちゃんが毒草を誤って食べてしまい、とても危険な目に遭いました。

クリスマスに人気のポインセチアです。
皆さんの愛犬ちゃんが怖い思いをする前に、公園や道に咲いている危険な植物をご紹介します。

・イガグリ(栗のトゲ)

秋に美味しい栗ですが、お散歩コースにイガグリは落ちていませんか?
好奇心旺盛なワンちゃんは、くわえて遊んでお口や鼻をトゲで刺してしまう子がいます。
傷口から細菌が化膿して重症になってしまう可能性もありますので、見つけたら避けてあげて下さいね。

・キノコ類
山や公園、植え込み等の至る所にひょっこりと生えているキノコ達。
人間でもバーベキューで焼いて食べてしまって病院へというニュースが流れます。
ワンちゃんにも危険です、キノコが生えていたら興味を持つ前に離れましょう。

・彼岸花(ヒガンバナ)
道路や公園など色々な場所で咲く、印象的な真っ赤な花です。
かなり毒性が強く、特に茎と球根には特に注意してください。
症状としては、体の麻痺や下痢、嘔吐を引き起こし、死に至るケースもあるそうです。

・イチョウ(銀杏の実)
黄色の落ち葉と一緒に落ちている、独特な匂いの木の実も毒があります。
人間も多くを取りすぎると中毒症状を引き起こします。ワンちゃんも同様です。
食後半日以内に、嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失、呼吸困難、意識混濁などの症状を引き起こし、最悪の場合は死に至るケースもあります。
個体差によりますが、小型犬は1粒食べただけでも危険性があるそうです。
また、熱に強い毒性のため、生食も加熱食も変わりないみたいです。

実は6月ごろに大和市の泉の森と深見歴史の森で、「カエンダケ」というキノコが発見されました。

見た目は面白いのですが、人間が誤って食べてしまうと死に至る危険性があり、触れるだけでも皮膚の炎症を引き起こします。ワンちゃんにもかなり危険なキノコになります。

発見しても触らずに、その場から離れてくださいね!
泉の森は、自然に囲まれていてお散歩にとても良いところです!
毒草のほかにも、ノミやダニ、蚊の対策を忘れずに楽しんでくださいね!