外気温29℃で密閉環境に置かれたペットが生存できる時間はたった48分間という学術文献があります。
外気温29℃というと真夏ではなくても到達する気温です。
エアコンを切った車内、移動中のキャリーなど、この条件に当てはまる状況は少なくありません。
アイビーにはすでに熱中症の子が来院されています。
特に以下の条件に当てはまると【熱中症】のリスクが高まります。
『動物の要因』
・短頭種
・長毛種
・シニアペット
・若齢ペット
・肥満
・脱水
『環境の要因』
・密閉
・高温
・飲水しにくい環境
気温のアップダウンが激しく体調が不安定になっている中、食品も酸化しやすい時期です。
これらが相まって、嘔吐や下痢で来院される方が非常に多い時期です。
この嘔吐・下痢に対して適切に対応しないと【脱水症】となり、【熱中症】リスクが跳ね上がります。
都市伝説のように言われていた『嘔吐・下痢があったら絶食』というのは、獣医学的にはリスクしかありません。
また、短頭種のワンちゃんはさまざまなメカニズムから【熱中症】リスクは非常に高いです。
これはまたの機会にご説明したいと思います。
『3密』を避けるために飼い主様向けのセミナーを中止していましたが、
今月、アイビーでは《STOP!熱中症セミナー》を開催します。
以下のような『3密対策』をおこないます。
ぜひご参加ください!
アイビーの『3密対策』
・待合室の換気
・低濃度オゾン発生器で空間消毒の徹底
・スタッフの手指消毒の徹底
・参加者用の手指消毒液の設置
・講師の飛沫対策としてマイクを使用
STOP!熱中症セミナー
日時:7月26日(日)
場所:アイビー待合室
講師:アイビー獣医師
費用:無料
《WEB予約はこちら》
正しい知識が我が子を守ります。
今後も『3密対策』を徹底しつつ、飼い主様向けのセミナーを再開していきます。
ぜひご参加ください!
獣医師 宮澤 裕
《参考文献》
Gregory KJ and Macintire DK,Heat-induced illness in dogs:42 cases 1976-1993