てんかん発作は○○○で改善!?

ワンちゃんの111頭に1頭が【てんかん発作】をもっていると推定されています。
従来の治療法では、約20~30%のワンちゃんは良好なコントロールができないとされてきました。*1

ちなみに、発作中は、脳内で異常な電気信号が生じています。
発作が5分以上つづいている場合、脳に障害を受けていくため、治療が必要です。
1回の発作がごく短時間であっても、回数が多いとやはり脳に障害を受けます。

ここで重要なのは、国際的なガイドラインで『てんかん発作は発作頻度を半分にすることが目標』とされているということです。
さまざまな医薬品を組み合わせても30%近くのワンちゃんは、発作頻度を半分にできないんです。

近年の報告では、医薬品ではなく療法食を使用する事で、以下のように大きな成果が得られることが証明されました。
従来の医薬品治療と併用することで、さらなる改善が期待されます。

《てんかん用の療法食》*2
・71%の犬の発作頻度が減少
・48%の犬の発作頻度が半分以下に減少
・14%の犬の発作が完全に消失

この療法食は、神経伝達を調整する成分を多く含有するため、脳の過剰な興奮を抑える効果があるそうです。
最近の獣医療の進歩は医薬品だけでなく、食事にも大きな変化をもたらしています。
我が子の食事選び、サプリ選びも自己流ではなく、医学的な根拠があると安心ですね。

ヒトの医療と同様に、獣医師も専門分野・得意分野があります。
『てんかん発作』などの神経科のトラブルでお困りの方は獣医師・五十嵐へご相談ください!

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《参考文献》
*1:Therapeutic Serum Drug Concentrations in Epileptic Dogs Treated with Potassium Bromide Alone or in Combination with Other Anticonvulsants: 122 cases (1992-1996).
*2:A randomized trial of medium-chain TAG diet as treatment with idiopathic epilepsy.

獣医師・宮澤 裕