ヒトの皮膚科の資料によると、『猫アレルギー』を持っているヒトは、5人に1人もいるそうです。
ネコさんと暮らしたいのに、断念している方も少なくないようです。
『猫アレルギー』の原因物質は、の一つが『fel d1』というタンパクであることがわかりました。
この『fel d1』はネコさんの唾液に含まれており、毛繕いした際にネコさんの毛に付着します。
そして、抜けた毛やフケと一緒に環境中に舞い、ヒトのアレルギーの原因となります。
実はすでに『fel d1』を無効化する抗体が開発され、海外では製品化されているようです。
しかも、キャットフードとして流通しています!
『猫アレルギー』だけでなく、花粉症など、これまでのアレルギー治療は、アレルギー反応が出てしまう『患者さん側』の免疫をおさえる治療ばかりでした。
今回の発見とそこから派生した治療法は、アレルギー物質を作らせない、ばらまかせないという、原因側へのアプローチである点が画期的です。
このフードで、ネコさんが産生するアレルゲンは平均で47%も減少したそうです。
日本でも、皮膚科の獣医師が『更なる研究が必要』としつつも注目しているようです。
早く日本でも流通するといいですね。
そして、安心してネコさんと暮らせる方が増えるととても嬉しいです。
獣医師 宮澤 裕