こんにちは!獣医師の五十嵐です。
今回は、アイビーで最近続いている【血管性脳障害】について取り上げようと思います。
【血管性脳障害】は『脳梗塞』『脳出血』などを含む疾患群を指します。
特にキャバリアは起こしやすいようです。
少し前までは、犬猫で脳梗塞や脳出血は認識されていない病気でした。
ここ十数年で犬猫でもMRIを撮れるようになったこと、ペットの寿命が延びたことで認識されるようになってきました。
最大の特徴は”急に”神経症状が出ることです。
『脳梗塞』『脳出血』ともに血管性の障害で、症状で違いを見極めるのは困難です。
共通しているのは、発症から数日は悪化することがあるものの、その後は快方に向かうことが多いということです。
発症時は症状が激烈なので、ご家族はもちろん、慣れていない獣医師は安楽死を選択してしまうこともあるそうです・・・
基本的に治療法はありませんが、食事の補助やリハビリをあきらめずにすることで、通常の生活を送れるまでに回復する子もいます。
症状の強さに惑わされず、あきらめずに支えてあげることが大事ですね!
まずは、我が子の行動がおかしい!と思ったら、なるべく早くご相談ください!
上記のように、回復することも多いのですが、厄介なのは再発しやすいということです。
肥満や高脂血症、高血圧、内分泌疾患などは、【脳血管障害】のリスクが高まると考えられています。
治療できる病気は治療して、再発のリスクを下げておくことも重要です。
年齢やその子の体質に合わせたケアを相談していきましょう!