Author Archives: アイビースタッフ

大和市中央林間の動物病院、アイビーペットクリニックです。 当院のお知らせや、ペットの健康情報など、いろいろな情報をお伝えしていきます!

コロナに負けない!新病院の衛生管理について

皆様から頂いた『ホームドクター』へのご要望の中で、『医療設備が整っていること(79.0%)』『衛生管理の徹底(67.9%)』が目立ちました。

『医療設備』は一般的なホームドクターの水準を超えて充実しており、診断の難しい病気や難易度の高い手術まで対応しています。
現在、新HPを準備中なので、そちらの『設備紹介ページ』が完成したらアイビー自慢の医療機器をご紹介していきます。

今回は『衛生管理』についてご紹介していきます。

【換気システム】
冬真っただ中の現在も新型コロナ対策として、待合室のドアを開放したままにしています。
待合室が寒くてご迷惑をおかけして申し訳ありません。
新病院ではとても高性能な換気システムを院内全体に導入しました。
そうなんです。待合室を開放しなくても常時クリーンな空気が循環します。
1月からは暖かい待合室でお過ごしください!

【空間除菌】
また現アイビーでも使用している『オゾネオ』が空間のウイルスを除去してくれます。
空気清浄機のように粒子を捕まえるものではなく、低濃度のオゾンでウイルスや細菌を破壊するスグレモノです。
ヒトの滞在する待合室、診察室、処置室に設置しています。
『オゾネオ』を導入して4年ほどたちますが、私も含め、風邪をひくスタッフがとても少なくなりました。

《オゾネオをご紹介した過去のブログ》

【消毒液】
アイビーでは消毒をする対象に合わせて各種の消毒液を使い分けています。
1.ヒトやペット
生物にも安全なものとして二酸化塩素が主成分の『バイオウィル』を使用しています。
『バイオウィル』の医療用水準のものは未だに流通が不安定なので、ご家庭用にお持ちかえりになる方には、容器のご持参をお願いしています。
アルコールと異なり、お肌があれないのでヒト用としても安心です。

2.設備消毒
新病院では次亜塩素酸水の1種である『AP水発生装置』を導入します。
次亜塩素酸水にも生成方法によっていくつかの種類があり、WEBなどで手に入る安価なものは作用があまり期待できません。
水と食塩から次亜塩素酸水を生成する医療機器があるんです。これでガンガン消毒できますね!
使用後は水と食塩に分解されるので安全性は高いのですが、厚生労働省のガイドラインでも『モノ』への消毒液であり『皮膚につかないように注意』とされています。
ちなみにハイターなどを希釈して作成する『次亜塩素酸ナトリウム』と『次亜塩素酸水』は別の物です。

《バイオウィルをご紹介した過去のブログ》

【クリーンスタッフ】
アイビーには動物病院では珍しいクリーンスタッフがおります。
待合室なので『青いユニフォーム』のスタッフを見かけたことがありませんか?
手術器具の滅菌管理や、院内の衛生管理を一手に引き受けてくれている頼れる縁の下の力持ちです。
上記以外にも多数の消毒液があり、それらを状況に合わせて使い分けつつアイビーを清潔に保ってくれています。
緊張のあまり、待合室やキャリーの中でペットが『そそう』をしてしまった時にもお気軽にお声をおかけください!
ビシッと清掃・消毒いたします!

重い子の多いアイビーでは、衛生管理にはとても気を使っています。
消毒について熱がこもり、簡単にご説明したつもりが長文となってしまいました。

新型コロナで皆様の消毒熱も高まっていると思います。
とても良いことですね!

獣医師 宮澤 裕

アイビーの方針1:医療水準の高さ

アンケート結果で目立っていたのが、『医療水準の高さ』『得意分野の異なる複数の獣医師』でした。
アイビーへのご要望は『安く早く』ではなく、『高水準』であることがとても嬉しく思います。

ヒトの医療でもそうですが、1人の獣医師がすべての分野を高水準でカバーすることは不可能です。
獣医師・看護師はもちろん、全スタッフが各自の重点分野を定め、他者には負けない自分の得意領域を持ち、その知識・技術を日々磨いています。

一方、得意分野のみでなく、ワンちゃん・ネコちゃんの体全体を把握する能力も重要です。

アイビーでは、その日の診察カルテを全獣医師で細かく検討する《カルテ合わせ》を毎晩行っています。
『次回、こうだったらこうしよう』『もっと、〇〇の聞き取りをすると良いと思う』『先日、こんな関連文献がでていたよ』などなど。
毎日、1日も欠かさず《カルテ合わせ》を行い、得意領域以外の情報を得たり、総合的に診断を組み立てるトレーニングを行っています。

そして《カルテ合わせ》をしているので、普段と異なる獣医師が診察を担当しても、情報が共有できているだけでなく、同じ思考回路で診断に向かいます。

専門書の知識は当然必要ですが、知識だけでは正しい診断ステップは踏めません。
経験の豊富な先輩、得意分野の異なる同僚がいることが重要です。
アイビーでは得意分野の異なる獣医師を状況に合わせて選択できます。
どの獣医師が良いのか迷う場合は、ぜひ受付スタッフにご相談ください!

獣医師 宮澤 裕

アンケートにご協力ありがとうございました!

『理想のホームドクターは?』というアンケートに多数の方がご協力くださいました。
皆様のご協力に感謝いたします。

過半数を超えたものをピックアップすると、上記の画像のような結果でした。
やはりアイビーに求められているのは『医療レベルの高さ』と『わかりやすさ』の両立のようです。
まさに私達の望む姿です。

アイビーのスタッフは、獣医師、看護師、トリマー、トレーナー、受付スタッフ、クリーンスタッフの全スタッフが命をお預かりするプレッシャーを正しく受け止め、日々レベルアップを心がけています。
院内は戦場のような目まぐるしさでありながら、皆が命を救うことだけを目的に頑張っています。

だからこそ、さらなる医療水準の向上を期待されていることを、心から嬉しく思います。
いただいたご意見をもとに更なるレベルアップに努めてまいります。
少しずつになりますが、頂いたご要望に対するアイビーの考え・方針もお答えしていきます。

2021年1月の移転を機に、多くの変更をおこないます。
当初は皆様には混乱を招く部分もあると思います。
変更点は、いずれも皆様の通いやすいホームドクターへ進化するための物です。
ご理解・ご協力をいただけると幸いです。

院長/獣医師 宮澤 裕

ハミガキ教室おまけ話

こんにちは。今週は獣医師の阿部が担当します。

先日開催したハミガキ教室では、たくさんの方にご参加いただきありがとうございました。

今回のブログではハミガキ教室のおまけのお話として歯ブラシについて少し細かくお話ししようと思います。

まずおさらいになりますが、基本的に市販されているハミガキガムは歯を磨く効果は弱いとされており、歯周病予防にはあまり有効ではありません。

アイビーで販売しているハミガキガムは医療用であり歯周病予防に有効であることが証明されていますが、やはり歯周病予防に一番有効であるのは歯ブラシです。

その中でも歯ブラシの種類がいくつかあるので紹介させていただきます。

①ヒト用歯ブラシ

一般に人間が使うような歯ブラシです。

細かく動かすことができないため口が小さい子には不向きです。

②一般タイプ

動物用に歯ブラシのヘッド部分を小さくしたものです。

歯の汚れが強くない子の、歯周病予防に最適で、最もおすすめのタイプです。

ちなみに病院においてあるものは柄がカーブしているので動物の口にフィットしやすい構造をしています。

 病院に置いてあるタイプです

③極細タイプ

ブラシ部分が歯周ポケットに入りやすいので歯周ポケットから汚れをかき出すのに適しています。ただし歯の表面を磨く力はやや弱いので一般的に使用するのはこちらでない方がいいでしょう。

④混合タイプ

一般タイプと極細タイプ両方の特徴を持っています。

長期間使うと細い毛の部分が毛羽立って少し痛いかもしれません。

⑤ラウンドタイプ

ヘッドの全周にブラシがついているタイプです。

磨く力自体は弱いですが、ブラシ面が広いためハミガキが不慣れな子には適しています。

反面、ヘッドの厚みがあるため、口の小さい子は使いにくい点が弱点です。

今回はハミガキの種類について紹介させていただきました。

次回もまたハミガキ関連のお話をさせていただければと思います。

クッシング症候群の治療薬が値上げ!

【クッシング症候群】の治療薬が12月1日から値上げとなるようです。

今年は【クッシング症候群】の治療薬が長期間にわたって、国内での流通が止まってしまう時期がありました。
飲まないわけにはいかないお薬なので、手に入らずに困った病院さんも多かったようです。
現在は無事に流通していますが、物流の問題での価格高騰でしょうか…。

治療中のワンちゃんは少し早めに続きの分を補充しておかれると、治療費が少し抑えられるかもしれませんね。

さて、【クッシング症候群】の治療中ではない方は、『???』かもしれませんね。

お腹がぽっちゃり!
よく食べる!
お水をよく飲んで、オシッコもたっぷり!
元気いっぱい!

というワンちゃんを見かけたら、
『おぉ、元気だね!ちょっとダイエットしようか?』と思うのが普通ですよね。

でも、この4点は【クッシング症候群】でよくみられる症状なんです。
ググってみると『痒みのない脱毛』『皮膚の石灰化』『シッポの脱毛』なんて書いてないですか?
この3つの症状は獣医学生が、専門課程で習う典型的な症状です。

しかし、これらの症状がみられたら、すでにかなり進行した状況です!
現代人のググり病(←こんな言葉ないですか?)の怖い点で、真面目な方ほど古い情報や間違った情報を信じてしまう…。

動物医療は急速に進歩しているので、初期に発見できるんです。
【クッシング症候群】に至っては、発症前から発見可能!
文献的には、発症からの生存期間は約2年とされています。
でもアイビーの【クッシング症候群】の子達はみんな元気に長生きです。
だからこそ、お薬の価格高騰は困ってしまうのですが…。

動物病院は『病気をしたら行く』ところではなく、『病気なく元気に過ごす』ために活用するところです。
ハミガキ練習、体重管理、その子に応じた環境整備、問題行動やしつけの相談、各種勉強会など、気軽にお越しください。

獣医師 宮澤 裕