こんにちは。今週は獣医師の阿部が担当します。
最近はコロナウイルス感染症の影響で予定されていた獣医療セミナーも延期または中止となり、家でオンラインでのセミナーを受講する日々を送っています。
その中で最近知った面白い内容をお伝えしようと思います。
玉ねぎやチョコレートは動物にあげてはいけない、というのは有名かもしれません(これらは貧血や神経障害を起こす可能性があります)。
しかしそれ以外にも誤って飲み込んでしまうことで危険なものがあります。
リンゴ
リンゴ自体をあげることは悪いことではありませんが、切ったリンゴの丸呑みにより食道に詰まるケースが多いそうです。
食道の閉塞を起こすと元気がなくなり空嘔吐を繰り返し、場合によっては内視鏡による処置が必要です。
よく噛まずに食べる癖がある子は要注意ですね。
果物や梅干しの種
これらのものは消化管に詰まることで腸閉塞を引き起こし、元気・食欲がなくなり危険な状態に陥ります。
今の時期は梅の種が落ちていることが多く注意が必要です。
ひも
ひも状のものは特に注意が必要です。
消化管につまるだけでなく、消化管が無理に異物を押し出そうとする作用により最悪の場合は消化管に穴が開くことがあります。
この場合には早急な外科手術が必要です。
ネコちゃんはひもを追いかける習性があるため要注意ですね。
釣り糸
症状についてはひもと同じですが、こちらは釣り針がついている分、食道を傷つけ穿孔の危険性があります。
食塩
異物を飲み込んだ時に塩を飲ませて吐かせる、という昔の方法があります。
しかしこの方法は食塩中毒を引き起こし非常に危険であり、現在行われることはありません。
食塩中毒を起こすと神経障害を起こし、そのまま亡くなってしまうことがあります。
今回、一部ですが、飲み込むと危険なものを紹介させていただきました。
いずれのものも飲み込んですぐであれば症状が出ず、治療できる場合が多いので何かあれば早めにご連絡ください。