Daily Archives: 2020年8月13日

7月分の済票が返ってきました!

7月に狂犬病予防接種を受け、手続き代行をご依頼いただいた方の済票と鑑札が戻ってきました。
対象は以下の方です。

《対象》
 接種時期:7月
 地域:大和市、座間市
 ※6~8月に接種された相模原市の方は9月に戻ってくる予定です

狂犬病予防接種は義務なので、ワンちゃんと暮らす方は避けられません。
しかし、病気の治療中などの理由があるワンちゃんについては、『猶予証明』を提出することで免除されます。
体調に不安があり、接種を悩まれている方は、お気軽にご相談ください。

また、狂犬病予防接種は、『接種』だけでなく、役所へ『登録』し、鑑札を首輪などに『装着』するまでが義務とされています。
ご注意ください。

役所から帰ってきた鑑札および済票は受付で保管しています。
木曜以外であれば、昼の手術時間もお受取り可能です。
ご都合の良いタイミングでお受取りください。

獣医師 宮澤 裕

慢性腎臓病でも工夫すれば長生きできます

ネコちゃんの多くがかかる慢性腎臓病。
食欲不振、嘔吐、けいれんなどの症状を呈して、亡くなってゆく辛い病気です。
現時点ではまだ『治す』治療法はなく、『遅らせる』治療を頑張るしかありません。

しかし、上記の図のように『尿蛋白』を低く保つだけでも、生きられる期間が2.5倍近く延ばすことができます。
血液中のタンパクが腎臓を通り抜けて尿に出ていく際に、腎臓を傷めてしまうためです。

尿蛋白を減らす『セミントラ』という内服を使用します。

新型コロナウイルスの影響で、『セミントラ』の流通が止まっています。
8月に再開の予定でしたが、メーカーから年内は再開が不可能と連絡がありました。

セミントラはARBというグループのお薬であり、発売されたのは2014年です。
発売前は、ACEIというARBに近いグループのお薬を使って尿蛋白を低下させていました。
ワンちゃん・ネコちゃんの腎臓病の国際的な団体であるIRISのガイドラインでも、尿タンパクをARBまたはACEIで低下させると明示されています。

《IRISガイドライン》

セミントラを使用していたネコちゃんも、流通再開までは従来のACEIで尿タンパクを押さえながら元気に過ごしましょう!
我が家のネコさんもACEIを飲んでいます!

関連知識として、ここでいう『尿タンパク』は、通常の尿検査でいう『尿タンパク』とは計測方法が違います。
検査センターで特殊な測定をして数値化して判断します。
通常の尿検査で尿タンパクが出ていても焦る必要はありません。

また、食事やサプリでも腎臓寿命が伸ばせることが証明されています。
しかし、タイミングを間違うと逆に健康を害してしまう可能性があります。
命をつなぐためには、正しい知識が必要です。

このブログの内容も数年後には、時代遅れの内容となるはずです。
我が子を大切にする方ほど、WEBや噂の影響を受けやすいよういに思います。
我が子の『今』をもとにリアルタイムで獣医師と相談していきましょう!
アイビーの飼い主様向けセミナーは、内容を修正しながら毎年実施しています。
こちらもご活用ください!
(2020年のネコちゃんの腎臓病セミナーは12月に開催予定です。)

《アイビーの飼い主様向けセミナーはこちら》

獣医師 宮澤 裕